ポジティブサイコロジーの提唱者であるマーティン・セリグマン(Martin Seligman)は
以下の概念を中心に展開しています。
PERMAモデル(幸福の5要素)
・P:Positive Emotion(ポジティブ感情)
・E:Engagement(没頭・フロー体験)
・R:Relationships(良好な人間関係)
・M:Meaning(人生の意味・目的)
・A:Achievement(達成感)
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職場におけるポジティブサイコロジーの活用は、社員のモチベーション・エンゲージメント向上、
離職率の低下、メンタルヘルス予防などに効果があるとされています。
職場での実践例や導入のポイントをまとめてみました。
【1】強みを活かすマネジメント
社員一人ひとりの「強み(ストレングス)」を把握し、それを業務や役割に活かす方法。
「この仕事で自分の強みをどう活かせそうか?」という問いかけを日常的に行う
人材配置やフィードバックに強み視点を取り入れる
+効果:生産性・仕事の満足度・自律性が向上する
【2】感謝の文化をつくる
小さな「ありがとう」を言葉にして伝える習慣を職場に根づかせる。
感謝カードや週1回の感謝タイム」 や上司が積極的に感謝を示す姿勢を見せる。
+効果:職場の心理的安全性や人間関係の質が改善
【3】ポジティブ感情を意図的に増やす活動
ポジティブな気分は創造性や問題解決力を高めるとされている。
1日の終わりに「今日よかったことを3つ挙げる」
小さな成功体験を可視化する(KPT法やふりかえりなど)
+効果:ストレス対処力やレジリエンスが向上
【4】意味・目的を再確認するワーク
自分の仕事が社会や他者にどう貢献しているかを言語化する。
顧客の声や成果を共有する機会を設ける
ミッション・ビジョンを個人レベルで再定義する
+効果:エンゲージメント・モチベーション向上
【5】フロー(没頭状態)を意識した仕事設計
やらされ感ではなく「夢中になれる時間」を意図的につくる。
適切な難易度・裁量を持たせる。集中できる環境を整える。
+効果:創造性や成果の質が向上
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一過性にせず、日常に組み込む管理職の理解と実践がカギです。
特に「強みを見る姿勢」 と数値よりも「雰囲気の変化」や「働きやすさ」に注目する風土が大切と考えます。