【013】一瞬のすっきりとその代償とは

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さて、「瞬間的にキレる人」の心の動きについてお話ししました。
過去の記事からご覧いただければと思います。

では、相手はどうなのか。
答えは、多くの場合:後悔しています。
けれど、「後悔できる心の余裕」がその場にはなく
過ぎ去っていっているように一見みえます。

・・・なぜ後悔が見えないのか?・・・


【1】自分の怒りを「正当化」してしまう
「相手が悪い」 「あれは仕方なかった」 「本音を言っただけ」
自分の怒りの『原因』を外に置いてしまうため、内省に至らない

【2】恥や罪悪感を感じたくない(防衛)
キレたあとに「申し訳なかった」と認めるには、
『自分の未熟さ』を受け入れなければならない
それが苦しくて「なかったこと」にしてしまう人も多い
つまり『自分の非を認めたくないプライド”』が強く働く状態です。

【3】後悔しているが、どう謝ればいいかわからない
「今さらどう言っていいかわからない」 「気まずすぎて話題にできない」
結果的に謝らず、態度でごまかす
それがさらに周囲との溝を深める

・・・怒りは自分も傷つける剣・・・
仏教的な視点で、怒りは相手を刺すが、
その刃は必ず自分にも返ってくるという考えがあります。
「怒りは他人への罰ではなく、自分への毒」

一瞬のスッキリの代償として、
信頼、関係、自尊心、すべてが少しずつ削れていくということです。

・・・永遠の後悔を生むことも・・・
実は、怒った直後、心の奥では:
「しまった」 「あんな言い方しなきゃよかった」 「どう見られただろう」
と、瞬間的に『自省』が生まれていることも多いです。
ただそれをすぐに言葉にできない、
あるいは“見ないふり”してやり過ごしてしまう。
しかし、このような 一瞬の心の動きが、
永遠の後悔を生むこともあるということです。

瞬間的にキレる人も、多くは後悔しています。
でもそれを認めたり表現するのが苦手…
怖いことに『怒りは一瞬。でもその“痕跡”はずっと心に残る』
という代償も実はあるかもしれません。
『一瞬のすっきりとその代償』について参考になればと思います。