「ずるい人」の心理は、表面的には利己的・狡猾に見えますが、
その奥には恐れ・不足感・自我への執着があるようです。
仏教的にも心理学的にも、この行動は『苦しみから逃れようとする未熟な反応』と捉えられます。
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・・・ずるい人の内面にあるもの・・・
【1】損をしたくないという恐怖
「自分だけが損をしたらどうしよう」
「自分の価値が下がる」
これらは他人より「優位に立ちたい」という不安と比較の意識
【2】自己肯定感の欠如
「正々堂々と向き合う自信がない 」
「自分だけは守りたい」という防衛本能
【3】自我への執着
自分を特別扱いしてほしいという願望
「自分は正当だ」「自分はうまくやっている」という錯覚を守りたい
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・・・どう関わればいいか?・・・
ずるさは、自我を守るための幼い防衛。
「相手の問題、自分は誠実であることを選ぶ」
相手に振り回されず、意識を自分軸に戻すことが大切です。
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とはいえ、
「ずるい人を許せない」
「ずるさにイライラしてしまう」
これはとても自然な反応です。
あなたが怒りを感じるのは、誠実であろうとする心の表れでもあります。
しかしこれもまた、度を越えるとあなた自身も執着になってしまうのです。
+ 「自分は正しい」という心のとらわれ
+ 「この人は悪」「私は善」と心の中でジャッジしてしまう
・・・そんな時はどうすればいいのか?・・・
【1】「怒っている自分」を否定せず、
自分の心をありのままに認める
「いま私は怒っている」「ずるさに心が反応している」
と気づくことが第一歩。
【2】相手の行動と「人間性」を切り離す
「あの人の“行動”はずるかった」
「でも“存在”を否定する必要はない」
【3】自分のこころに気づき、自分をケアする
「怒る自分」もまた、苦しんでいる存在。
「わたしはがんばっているよね」と
自分の心にそっと寄り添ってみる
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ずるい人に怒る心も、また自分の苦しみになります。
相手を変えるよりも、自分の心を目を向けることが大切かもしれません。
少しでも「身近にいるずるい人」との関係に悩んでいる方へ参考になればと思います。